こんにちは。シャーンティKyotoのかよです。
シャーンティKyotoは京都の中心部、四条烏丸と烏丸五条の中間(下京区)で、
英語とヨガの教室を開いています。
先日、英検3級の2次試験の会場に、子どもの保護者(母親)として行ってまいりました。
待合室に待機していた受験生100人ほどをざっと見渡したところ、
中学生・高校生が7割~8割くらいを占めている印象でした。
その他は大学生以上の大人と、保護者に付き添われた小学生5~6人でした。
小学生・中学生のお子さまをお持ちの親御さんも、
かつて英検を受験したことのある方は多いのではないでしょうか?
おそらく多くの方は学校を卒業して以降、英検とは無関係の生活を送ってこられたかもしれません。
が、今や日本の子どもたちは遅くとも小学3年生から学校で英語を学び始めます。
お子さまの成長とともに、いずれ多くの親御さんは、何らかの形で英検に関わることになるでしょう。
本日は、お子さまの英検受験に関して、その目的と、英検お勧めポイント、また理想の英検受験とは?
ということについて、お話をしていきたいと思います。
英検とは
英検の正式名称は「実用英語技能検定」。
英検公式モバイルサイトには「英検は国内最大規模の英語検定試験です」と記載されています。
英検のメイン受験者
最初に少し、私自身の経験をお話させていただきます。
私自身が英検を受けたのは2回。
高校2年生の時に2級、大学4年生の時に1級を受け、それぞれ1回で合格しました。
そのため、「高校生・大学生が受ける試験」というイメージを残したまま、
私と英検との関りは一旦さらっと途切れました。
その後社会人となり、親となり、子どもが小学生になって、英検を受けたいと言い出した時、
今は小学生で英検を受ける時代になったのかと、新鮮な驚きを覚えました。
英検公式サイトの発表に基づいて計算すると、2015年~2019年実施分の英検の志願者全体のうち、
高校生以下が占める割合は以下の通りです。
中高生 … 約77%
小学生以下 … 約11%
また、2019年実施分の英検の中高生志願者数304万人は、全国の中学・高校の生徒数の50%弱に当たります。
つまり、中高生の2人に1人は英検を受験しているということになります。
お子さまの英語教育について真剣に考えておられる親御さんのお子さまは、
いずれ英検を受験される可能性が高いでしょう。
なお、小学生以下の志願者には、「英検」ではなく「英検Jr.」の志願者が含まれます。
「英検Jr.」に関しては、また別の機会にお話ししたいと思います。
英検を受験する目的
既に何らかの目的意識を持って、英検にチャレンジしておられる親御さんとお子さま;
→ すばらしいです!ぜひがんばってください!
お子さまが小さかったり、学校で英語が始まったばかりで、まだ具体的な受験を考えたことがない親御さん;
→ 以下に、中高生が英検を受験する目的として、主なものをを二つ挙げました。
ご参考になさってください。
英語力のレベル把握
英検は学習レベルに応じて5級(初級)から1級(上級)の7級に分かれており、合否がはっきり出ます。
また、4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)のそれぞれの実践的な力を問う
内容となっており、お子さまご自身、そして親御さんが、お子さまの総合的な英語力を知ることができます。
なお、ライティングと、合否に影響するスピーキングは3級~1級の試験に含まれます。
入試での優遇
英検公式サイトによると、多くの中学・高校・大学の入学試験で一定の級の取得者に優遇があります。
中学受験の有無、それに伴う高校受験の有無は、今はまだわからないというご家庭も多いことと思います。
ただ、もし受験をすることになれば、小学6年生・中学3年生・高校3年生は受験勉強が本当に忙しくなります。
そのため、
まだ受験の有無は決めきれていなくとも、時間に余裕のあるうちに優遇のある学校をある程度調べておき、
英検を受ける準備を進めておく、というご家庭もあります。
早めに合格しておけば、入試に向けて、時間および心の余裕が生まれるということですね。
英検をお勧めする理由
私は今回、小学生の子どもを通して「英検」と再会しました。
そして、この数十年の間に、4技能をバランスよく伸ばし、使える英語力を育てるための検定試験として、
英検自体が改善を続けてきたことを知りました。
その結果、お子さまの英語学習を真剣に考えておられる親御さんには、
お子さまの学習の進度に応じて英検を受験されることをぜひお勧めしたい、と思うようになりました。
その理由は以下の3点です。
4技能の力をバランスよく評価する試験
英検の試験内容は、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能に分かれています。
以前は、リーディングが苦手でリスニングは得意、という場合でも、合計点が合格ラインに達していれば合格、
といったことがありました。
しかし2016年度以降は、すべての技能がバランスよく理解できていることが重要となったため、
いずれかひとつでも極端にスコアの低い技能があれば、合格できないこととなりました。
何かの技能で得点を稼いで合格する、ということはできなくなったため、
「合格しにくくなった」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
が、世界で「低い能力レベル」と評価される日本人の英語力を「使える英語」に高めていくためには、
4技能をバランスよく伸ばしていくことが大切ですから、私はこれは「改善」だと考えます。
英検を受けた後の英語力アップに役立つ
英検の一次試験の問題は持ち帰ることができますので、
自己採点をし、間違った問題を復習することができます。
また、一次試験の個人成績表は、技能別の正答数や正誤の状況に合わせた詳しいアドバイスが記載されており、
復習と更なる学習に役立てることができます。
つまり英検は、その時点の英語力を測るだけでなく、
受験した後の英語力アップまで考慮した内容となっているのです。
最低10年にわたる英語との長い付き合い~身近な目標クリアで達成感を
お子さまは学校で、小学3年生から高校卒業までの少なくとも10年間、英語と付き合っていくことになります。
それ以前から英語・英会話の習い事に通っておられるお子さまであれば、15年以上の付き合いとなります。
英検は学習レベルに応じて7つの級に分かれているため、その時点ごとに、
お子さまに合った級を受けることができます。
身近なチャレンジを繰り返し、達成感を積み重ねることで、長い道のりを途中で飽きず、
また後退・脱落せずに歩み続けられるよう、英検を利用し、有効活用しましょう。
理想的な英検の受け方とは
何事も、必要性が生じて慌てて事を成そうとするのは、できれば避けたいところです。
例えば、中学・高校の入学試験のために突然どうしても2級に合格していた方がよい、ということになり、
慌てて英検の受験準備をして、ギリギリで何とか合格した…。
このような「合格」は、入学試験のためという目標は達成しています。
確かにそれも大切なことです。
しかし、実は、「とてももったいない」、と思うのです。
ギリギリで何とか合格したその子は、「自分には英検2級の実力がある」と心から自信を持てるでしょうか?
最も理想的な英検の受け方はどのようなものでしょうか?私は次のように考えます。
・ご家庭で、習い事としての英語・英会話教室で、または学校で、
「英語は楽しい!」と思えるような指導を受けて、4技能をバランスよく学習する。
・4技能の英語レベルが受験級に対して十分となったタイミングで受験し、高得点を得る。
・「英検受験のための勉強」という過度なストレスがなく、子ども自身が自分の実力に自信を持てる。
これを実行するには、
・「英語は楽しい!」と思えるような指導をする、また英語を学ぶ環境を作ること、
・4技能それぞれが高得点で合格するタイミングを見計らう大人が周りにいること、
この2点がとても大切です。
私自身の子どもの英検受験に関しては…、
親である私自身が英検についてまだ全く考えていなかったため、本人からの希望に驚きましたが、
親として、また英語指導者として、本人の4技能のレベルや性格を見極めて、
適切なタイミングで適切な級を受験させることができました。
受けると決めたら、
・英検に向けて本人の意欲と自信を高めるよう、私からは常にポジティブな声掛けをしていきました。
・子どもの性格を考え、本人に合う受験準備の教材等を用意し、環境を作りました。
・幸い本人も、知らなかった単語を知ったり、あやふやだったスペルを覚えたり、という英検受験準備を、
ゲーム感覚で楽しみながら意欲的に取り組むことができました。
・そして高得点での合格。これが本人の大きな自信につながっていることは、間違いありません。
子どもが英語を楽しく続け、そして英語力を伸ばしていくために、「自信」は非常に大切です。
みなさまのご家庭でも、お子さまの大きな自信につながる英検受験ができますよう、願っています。
まとめ
お子さまの英語教育を真剣に考えておられる多くの親御さんが、いずれ英検と関わることになるでしょう。
お子さまに英検を受験させる目的として、
・英語力のレベルの把握、
・中学・高校・大学の入試での優遇、
の2点が挙げられます。
お子さまは最低でも10年間、学校で英語を学びます。
長い道のりを乗り切るためにも、ぜひ英検を有効活用しましょう。
お子さまの自信につながる英検受験となるよう、お子さまの英語を学ぶ環境を整え、
そして4技能の英語力を大人がきちんと見極めて、受けるタイミングを決めるのが理想です。