乳幼児の英語耳を作る英語かけ流し~お勧めされても意外と実行されない理由とは?

おうち英語

 

こんにちは。シャーンティKyotoのかよです。

シャーンティKyotoは京都の中心部、四条烏丸と烏丸五条の中間(下京区)で、

英語とヨガの教室を開いています。

 

英語耳を育てる簡単な方法、CDのかけ流し。

 

聞いたことはあるけど、勧められたこともあるけど、かけ流す教材もあるけど、

なぜか、必ずしも実行されていない。

 

本日は、こんなに簡単で効果のあるCDかけ流しが、なぜか実行されない理由として考えられることについて、

お話をしていきたいと思います。

 

かけ流しの実施状況?

前回のブログでお話したように、英語のかけ流しは、お子さまの英語耳を育てる

とても簡単な方法の1つです。

多くの幼児英語教室でも、お勧めされているのではないかと思います。

このかけ流しで英語耳を育てる方法は、特に幼児期に有効なものです。

そうとわかれば、幼児英語教育を進めるご家庭ではかなりの割合で実行しておられるのでは…、

と思われる方も多いかもしれませんが、実際にはどの程度のご家庭で、実行できているのでしょうか?

かけ流ししていない家庭が多い?

以前、他の英語教室の先生方から、家庭でのリスニング時間の大切さを保護者のみなさまにご理解いただくのは

なかなか難しい、というお話を聞いたことがありました。

また最近、いろいろな方とのお話で、幼児英語教育を進めておられるご家庭でも、

かけ流しをあまりしておられないんだなあと思うことがありました。

かけ流しを実行しない理由?

白いビーズのクエスチョンマーク

こんなに簡単で効果があるのになぜ?と感じたので、理由をいろいろと考えてみました。

・かけ流しがよいと勧められたことがない。

・かけ流しがよい理由の説明を受けたことがない。

・かけ流しの効果が今一つ信じられない。

・やりたいが、どうすればよいのかわからない。

・やりたいが、つい忘れる。

・面倒くさい

といったところでしょうか?

これらの中で、2番目と3番目の理由;

・かけ流しがよい理由の説明を受けたことがない。

・かけ流しの効果が今一つ信じられない。

について、英語を教える立場の者として、しっかり考えた方がよい、と思いました。

「かけ流し」という用語の一般性?

アイディア検討

周囲の英語の先生方や、教室の保護者さま方のお話を聞く中で思ったのは、

「かけ流し」という言葉の意味の捉え方が、人によってまちまちになってしまっているかもしれない、

ということでした。

そもそも、

幼児英語教育において「かけ流し」とは具体的にどうすることで、

なぜそれにより「英語耳」ができるのか、

この点が十分に理解されていない、ということではないでしょうか。

ある世界の人々にとっての常識は、それ以外の世界の人々にとっての常識とは限りません。

前回のブログでもお話したように、私は子どもが2歳半の時からずっと

ディズニー英語システムのCDのかけ流しを続けてきました。

ただ、なぜ私はそれを始め、また続けてくることができたのか?

あまり記憶が定かではありませんが、教材を購入する時に、営業担当の方から、

教材かけ流しにより、その方のお子さまがネイティブなみの英語を話せるようになった、

という個人的な経験談を、聞いた気がします。

でもそれ以外に、特に誰かにしっかりした説明やお勧めを受けた記憶はありません。

おそらく、ですが、以下のように考えました。

幼児英語教育の世界では一般的でも…

コップの中のアルファベット

英語音声のかけ流しは、幼児英語教育の世界では、かなり一般的と聞きます。

私自身は、幼児期にそのような英語教育は受けていません。

しかし、大学で英語を専攻し、海外留学も経験し、英語の学びを30年近く続けてきていました。

そのため、少しの情報を聞いただけで、かけ流しの効果(英語耳を作る仕組み)と

かけ流しをするタイミングの重要性をよく理解して、すぐさま実行できた、

ということだったのではないかと思います。

逆に言えば、

英語学習に関してそれほどの経験がない場合は、かなりしっかり説明を受けなければ、

いえ、かなりしっかり説明を受けたとしても、

かけ流しの効果について、今一つピンと来ない、ということが起きるのではないでしょうか。

どんなにしっかり説明を受けたとしても、人は、切羽詰まった状況にない場合は、

大して重要ではない情報として、右から左へスルーしてしまいがちです。

私の場合は、自分がすぐに理解して実行に移したため、みんながそうだと勝手に思ってしまっていた、

つまり、

幼児英語教育を進めているご家庭では、漏れなくみなさんがかけ流しをしておられるものだと、

勝手に思い込んでいたかもしれません。

そう思って振り返ると、自身が開講している幼児教室の保護者さまに、かけ流しについて、

あらためてしっかりご説明したことはなかったかも…、と思い至りました。

かけ流しが英語耳を作る仕組み

かけ流しを辞書で調べると、次の意味が出てきます。

流れ出るままにしておくこと。垂れ流し。(デジタル大辞泉)

これを、英語音声に当てはめると、

英語音声が流れ出るままにしておくこと、

英語音声を垂れ流しておくこと、

こういう環境をご家庭に用意する、という意味で、幼児英語教育の世界で「かけ流し」という用語が

使われているようです。

ではそのような環境を用意することと、英語耳との間に、どのような関係があるのでしょうか?

聴力と言語発達

生まれたての赤ちゃん

新生児聴覚スクリーニングをご存じですか?

赤ちゃんが生まれてすぐに受ける検査の1つです。

日本産婦人科学会の新生児聴覚スクリーニングマニュアルのQ&Aでは、

新生児聴覚スクリーニングを行う理由を、以下のように説明しています。

聴覚障害は早期に適切な援助を開始することによって、コミュニケーションの形成や

言語発達の面で大きな効果が得られるので、早期発見が重要です。

ここからわかることは、

もし聴覚障害があった場合、日本人の両親とともに日本に住んでいる子どもであっても、

日本語の習得が難しい可能性がある、ということになります。

以前のブログで書いたように、「言語は、耳から覚えるもの」というお話の裏付けにもなるかと思います。

赤ちゃんはお母さんの胎内にいる時から、お母さんの声を聞いていると言いますね。

その時赤ちゃんは、一つひとつの音というよりは、日本語のリズムに触れています。

そして生まれてからはそれまで以上に、たくさんの日本語の音とリズムが耳に入ってきます。

そのため、自分がこれから生きていくために、日本語の音とリズムこそが重要であり、

それ以外の音とリズムは重要でない、と脳が判断します。

こうして、日本語以外の音やリズムを聞き分ける能力は切り捨てられ、

母語である日本語の能力がどんどん上がっていきます。

幼児期の英語のかけ流しの効果は、英語の音とリズムをたくさん耳にインプットすることにより、

英語の音とリズムを聞き分ける能力が切り捨てられないようにすること、にあるのです。

こうして、英語の音とリズムを聞き分ける力が切り捨てられずに残った状態の耳が、英語耳です。

意識しなくても、英語を自然に聞き取ってしまう状態の耳です。

かけ流しのタイミングの重要性

英会話_英語_発音_赤ちゃんと男の子

以上の説明から、

英語の音声かけ流しをする「タイミング」も重要であることは、お分かりいただけるかと思います。

聞き分ける能力が切り捨てられてしまった後でもう一度作るのは、簡単なことではありません。

タイミングは早ければ早い方がよいのです。

と、ここまで説明を試みてまいりましたが、

それでもやはり、幼児英語教育を進めるすべての親御さんの心に響くとは限らないのが、現実です。

また、「かけ流し」の具体的な実行方法となると、各家庭の環境や生活スタイルにもよるため、

全般的な効果や仕組みをよく理解したけど、何らかの理由によりなかなかできない、

というケースもあるかもしれません。

いずれにしても、

知っていたのになかなかできず、あっという間に子どもが大きくなってしまった、

ということになるともったいないので…、

私が直接かかわることのできるみなさまには、

私自身の「みんなやってるに違いない」というこれまでの思い込みを反省し、

お子さまの様子や保護者さまからのご相談を受ける中で、

「かけ流しやりましょうね。具体的には…」とお伝えしていきたいなと思います。

まとめ

・幼児英語教育を進めているご家庭でも、かけ流しを実行しておられないケースがあります。

その理由は、かけ流しの効果と英語耳を作る仕組みが十分伝わっていないことかもしれません。

・「かけ流し」は幼児英語教育の世界では一般的であっても、英語学習の経験が多くない人には、

具体的な意味があまりピンと来ないのではないでしょうか。

・新生児聴覚スクリーニング検査が実施されていることからもわかるように、

聞く力と言語習得には強い関係性があり、

聞くことができなければ日本人でも日本語の習得に支障が出てきます。

・英語耳を作るためのかけ流しは、できるだけ早い時期に始めるのが最も効果的です。

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