おうち英語は失敗?子どもの発達段階を知って手放せた「できて当たり前」

ABCカードを持つ幼児に中学英語の課題を示す母親

子どもが4歳の頃、私はアルファベットを書く練習用のボードを買いました。お手本を基に書くタイプのものです。

お手本をなぞることはできても、自分で書くと、大文字と小文字のバランスがとても不安定。書き順も、大人の私から見ると驚くような順番でした。

「もう4歳なのに、まだ書けないの?」

正直、少し不安になったんです。でも、そこで見直す必要があったのは、私の「できて当たり前」という基準でした。

家庭で英語を続けているのに、イベントでは話さない。何度も見ている文字なのに、うまく書けない。

そんな姿を見ると、「わが家の英語は失敗なのかな」と感じることがあるかもしれません。けれど、その場の「できない」だけで、これまでの取り組みを失敗と決めなくていいんです。

まず確かめたいのは、目の前の子どもに、大人の基準で期待していないかということです。

目次

ママの「簡単」は、中学生の頃の記憶から来ていませんか

教室の窓辺で英語の本を開き、考えている中学生

ママ自身が英語を学んできた中で、うまくいったことも、難しかったことも、記憶に残っているでしょう。

中学・高校で受けた英語の授業。単語を覚えたり、文法の説明を読んで英文を組み立てたりした経験。その中で、「これくらいは簡単」「これは難しい」という自分なりの基準ができています。

でも、その基準ができた頃の自分と、今、目の前にいる幼児や小学生は、同じ段階にはいません。

ママには、文法の説明を聞いて「なるほど」と理解できた経験があるかもしれません。でも、小さな子どもが、同じ説明で理解できるとは限りません。

見て、聞いて、まねをしながら英語に親しんでいる子に、大人と同じようにルールを理解して、正しく話すことまで求めていないでしょうか。

英文を知っていることと、思いどおりに使えることは別

幼児の見て聞いてまねる学びと、中学生のルールを整理する学びを並べた図

大人には簡単に見える基本的な英文でも、子どもが毎回正しく言えるとは限りません。

家で慣れた相手に言えている英語を、初めて会う人の前で使うことにも、違う難しさがあります。

幼児や小学生をひとまとめにして、「まだ何も理解できない」と考える必要はありません。年齢だけでなく、その子の経験や、その日の状態も見ていきたいのです。

ママの中の「簡単」と、その子にとっての「今できること」を分けてみる。 それだけでも、見え方は変わります。

英語イベントで話さなかったら、まず気持ちを聞いてみる

英語イベントで講師や子どもたちの輪を見つめる、青い服の子どもの後ろ姿

家で英語のインプットをコツコツ続けていると、実際にどのくらい話せるのか、知りたくなりますよね。

ネイティブの先生と触れ合える英語イベントは、その様子を見る一つの機会。期待して連れて行ったのに、子どもはもじもじして、何も話さない。

同じ年頃の子が、先生に笑顔で近づいて話していると、比べてしまうこともあるでしょう。

でも、ママ自身はどうでしょうか。初めて会う先生に、自分から近づいて、堂々と英語で話せますか。

平気な人もいれば、緊張する人もいます。それは子どもも同じです。

恥ずかしいのか、怖いのか、間違えたくないのか。それとも、その活動にあまり興味がなかったのか。黙っている姿だけでは、分からないことがあります。

英語の答え合わせより、その子の言葉を受け取る

帰り道や、帰宅してリラックスした時に、どんな気持ちだったのか聞いてみてください。

すぐに答えが出なくても、ママが先回りして気持ちを決めなくて大丈夫。その子の言葉が出てくるのを待ってみましょう。

自分の期待を少し脇に置いて聞くと、子どもが何を感じていたのか、知るきっかけになります。

自分の気持ちを言葉にする経験も、コミュニケーションの大切な土台です。 日本語でも英語でも、その子自身が伝えることを大切にしたいですね。

一度のイベントで話さなかったことだけで、英語の力も、家庭での取り組みも、すべてを判断しなくていいのです。

子どもの沈黙を待つ関わりについては、「子どものオンライン英会話で黙ったとき、すぐ助けない理由」でもお伝えしています。

4歳の文字を見て、不安になった私の思い込み

四線ノートに大小や位置が不揃いに書かれたA・a・B・b。手書きの揺らぎや突き抜けを残した再現イラスト

冒頭の文字練習で、私は「この年齢なら、もうできて当たり前じゃないの?」と考えていました。

私にとって、まっすぐな線を一本引くことは、何も考えずにできることです。でも、小さな子どもにとっては、それも難しいことなんですね。

形を見て、そのとおりに手を動かす。思ったところで止める。大きさをそろえる。そんな動きも、まだ大人のようにスムーズにはできません。

私たち大人は、自分も小さい頃にはできなかったことを忘れています。今では無意識にできるから、子どもにも簡単なことのように思ってしまうのです。

私も、目の前の子どもが、まだそこまでできる発達段階にないことに気づいていませんでした。

「ああ、まだ難しいんだな」

そう分かったら、「もうできるはず」という期待を、ぱっと手放せました。

私の教え方が悪いのかな。この子はほかの子より遅れているのかな。そう考えるのではなく、今はまだ、その動きが難しい段階なんだと受け止められたのです。

子どもの発達段階を知ることで、必要のない心配や期待を手放せる。 私自身が、それを経験しました。

英語のスキルと一緒に、経験と安心感も育てたい

赤ちゃんから青年までの成長段階と、一人ひとりのペースの違いを示す図

子どもの発達段階を知ると、「まだ難しいこと」だけでなく、「今だからこそできること」も見えてきます。

見て、聞いて、まねをする。安心できる相手とやり取りする。うまく言えなかった経験も、書けなかった文字も、次に向けた経験にしていく。

私は、英語力には言語のスキルだけでなく、人生経験やマインドも関わると考えています。

聞いた英語を使ってみるには、相手との出会いも必要です。間違えても大丈夫と思えることや、自分の気持ちを伝える経験も大切にしたいのです。

だから、できるまで何もせずに待つのではなく、英語を聞ける環境や、安心してまねできる時間を用意する。その中で、その子に合う関わり方を探していきます。

ママの肩の力が抜けて、目の前の子どもの姿を受け止められると、親子の時間も変わります。

ママが笑顔になり、子どももうれしい。楽しく充実した時間が、英語を使ってみる機会へつながっていく。私は、そんなHappyサイクルを大切にしたいのです。

わが家に合う見方や進め方を、一緒に考えたい方へ

「期待しすぎないように」と思っても、自分の子どものことになると、迷うことはありますよね。私にも、同じように不安になった経験があります。

その子の性格や育ち、家庭の環境に合わせて、どう関わればよいか。ひとりで整理しにくい時は、LINE公式からご相談ください。

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まとめ|失敗と決める前に、今の子どもの姿を見てみよう

「こんなにやっているのに」と感じるのは、子どもの未来を思って、一生懸命に取り組んでいるからこそ。

その気持ちを否定せずに、自分の「できて当たり前」を一度見直してみませんか。

大人には簡単なことも、子どもにとっては、まだ難しい発達段階にあることがあります。自分が無意識にできることを、その子にも「できて当たり前」と思っていないか、一度振り返ってみてください。

「ああ、今はまだ難しいんだな」と分かれば、必要のない心配や期待を手放し、その子の発達段階に合った関わり方を選べるようになります。

あなたとお子さんの英語の時間が、もっと楽しく、あたたかなものになりますように。

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